




雪国では太陽光発電の導入は控えたほうがいいのー?

なんやそんなことか。
せやったら今日は、積雪による太陽光発電のデメリットと対策について解説したるわ。

お願いしゃーす。
雪国では太陽光パネルは設置しないほうがいいのか?

確かに積雪による発電量低下など雪国での太陽光発電にはデメリットもあるけど、設置できやんっちゅう訳やない。
結論として超雪国以外そこまで心配する必要はない。

ん?
超雪国って?

年間積雪量が3m以上のような超雪国では太陽光パネル設置は厳しいかもな。
設置するとしたら強固な対策が必要になる。
パネルの角度をすっごい急にしたり、積雪の重みに耐えられるよう架台を強化せなあかんから、採算が取れん可能性がある。


ああー…。

該当地域でいうと……


へー。

超雪国以外では、太陽光パネルを設置してもそこまで年間の発電量は変わらんから、設置可能や。
環境省の資料によると県庁所在地別、1kWあたり年間予想発電量は1位は甲府市で1522kWh、最下位は秋田市の1108kWhやった。
| 都道府県庁所在市町村 | kWh/(kW・年) |
|---|---|
| 札幌市 青森市 盛岡市 仙台市 秋田市 山形市 福島市 水戸市 宇都宮市 前橋市 さいたま市 千葉市 新宿区 横浜市 新潟市 富山市 金沢市 福井市 甲府市 長野市 岐阜市 静岡市 名古屋市 津市 大津市 京都市 大阪市 神戸市 奈良市 和歌山市 鳥取市 松江市 岡山市 広島市 山口市 徳島市 高松市 松山市 高知市 福岡市 佐賀市 長崎市 熊本市 大分市 宮崎市 鹿児島市 那覇市 | 1,225 1,162 1,234 1,288 1,108 1,219 1,267 1,392 1,364 1,441 1,361 1,352 1,345 1,366 1,140 1,163 1,189 1,190 1,522 1,428 1,368 1,431 1,382 1,392 1,271 1,255 1,337 1,388 1,304 1,386 1,183 1,177 1,346 1,332 1,279 1,401 1,348 1,330 1,407 1,224 1,262 1,276 1,309 1,263 1,345 1,256 1,217 |

へー。
そこまで変わんないんだね。


ただ雪が積もることによるデメリットもあるからそれを紹介するわ。
雪国での太陽光発電へのデメリット

雪国での太陽光パネル設置のデメリットは大きく以下の3つが挙げられるな。
- 積雪による発電量の低下
- 雪の重みによる太陽光発電設備の破損
- 落雪による事故
デメリット①発電量の低下

まず1つめのデメリットは、さっきからゆうてるように積雪による発電量の低下や。

ああー。

パネルが雪に覆われると晴れてても、発電量が0になることもある。

デメリット②雪の重みによる設備の破損

太陽光パネルの表面は基本ガラス製や。
せやから雪の重みで破損する危険がある。


へー。
でも雪ってそんなに重いのー?

雪は条件にもよるが1m3あたり200kg以上にもある。
せやから太陽光パネルや屋根に積もる雪の重さが10トン以上になることもあるんや。

デメリット③落雪事故

太陽光パネルは表面がガラス状でツルツルしとって雪が滑り落ちやすいため、落雪には注意や。

積雪によるデメリットへの対策

うえええーん。
デメリットばかりでどうしたらいいのー?

最初にゆうたように超雪国以外やったらそこまで心配せんでええ。
簡単な対策を紹介するわ。
積雪による発電量低下への対策

まず積雪による発電量低下やけど、これは太陽光パネルに積もる雪の量を少なくしたらええ。
具体的にはパネルの傾斜を大きくしたらいい。


一般的に30°くらいが一番発電効率がええといわれとるが、それ以上の角度にすれば発電効率は若干下がるが雪が積もりにくくなる。


さっきゆうたように太陽光パネルの上の雪は滑りやすいため、角度をつけると自動的に落ちていく。

なーるほどー。

太陽光パネルは一般的に黒く日当たりが良いところに設置されるため雪は融けやすいが、さらにヒーターをつけて融かすっちゅう方法もあるな。
雪の重みによる破損への対策

破損への対策としてはメーカーによっては強化ガラスなど雪の重みを考慮したパネルもあるから検討してみるとええわ。
ただ通常よりちょい高かったりするけどな。
架台の強化も同様や。

ふーん。


また家の屋根に取り付ける場合は屋根の強化も考えやなあかん。
これらも含めて強化にすんごい費用がかかるようやったら、設置には向いとらんかもな。


うーん。

そもそもこれもさっきと同様でパネルに雪を積もりにくくするのが対策となる。

落雪事故への対策

雪を積もらせないためにパネルに角度をつけるちゅうたけど問題はこの落雪事故対策や。

うん。

ただでさえ太陽光パネル上は雪が滑りやすいのに角度をつけたことによって落雪が発生する。
ちょっとずつ落ちるんならええけど、たまってドカッと落ちると大事故や。
対策としてはパネルを屋根に取り付ける際に軒先まで目一杯取り付けるのではなく、少し手前までにすると雪が直接落ちづらくなる。


軒先に落雪防止柵を設けるのも一つの手や。


ふーん。
雪国で太陽光発電をはじめるメリット

うーん…。
雪国では太陽光発電始めるのは、デメリットがあるからやめたほうがいいのかなぁー。


一概にはそうとも言えんでー。
いくつか雪国ならではのメリットもある。
雪国は夏の発電効率が高い

雪国の太陽光発電メリット1つめは「夏の発電効率」や。

ほー。

太陽光発電が良く発電するのはどんな日や?

え?
よく晴れたあったかい日?

よく晴れたは正解やけど、あったかいはちょっと違うな。
一般的に太陽光パネルは25℃をピークに発電効率が下がると言われとる。


「よく晴れた」は1日の日射量が該当し、日の長い8月が一番多くなる。
一方で気温は5月くらいがベストとなり、1年間の太陽光発電の発電量は5月と8月が多くなっとる。


せやから夏暑すぎる地域は発電効率が下がる。
一方、雪国は一般的に夏涼しい地域が多いから、夏の発電効率がいいっちゅうわけや。

雪国は台風の被害が少ない

2つめのメリットは台風の被害が少ないや。
台風の強風などによってパネルが破損する恐れがある。
雪国の北海道や東北、北陸は台風の接近数が比較的少ない。
気象庁のデータによると台風の接近回数は、ここ30年の平均でいうと沖縄が7.7回、関東が3.3回に対し、北陸2.8、東北2.7、北海道1.9回やった。
参考:気象庁 台風の平年値


沖縄はめっちゃ多いとして数ではそこまでと思うかもしれんが、北陸や東北、北海道に台風が接近する頃には台風の勢力が弱まっており被害が少ないケースが多いんや。


へー。
そーなんだー。

こんな感じで雪国にもメリットはあるから、積雪対策にどれくらい費用がかかるかシミレーションしてみて、採算が取れそうやったら設置を検討してみるとええわ。

はーい。

今日の解説はここまでや。
最後に今日のまとめや。
今日のまとめ
- 太陽光パネル設置は超雪国以外そこまで心配する必要はない
- 超雪国以外では、太陽光パネルを設置してもそこまで年間の発電量は変わらない
- 雪国での太陽光パネル設置のデメリット3つ
- 積雪による発電量の低下
- 雪の重みによる太陽光発電設備の破損
- 落雪による事故
- パネルが雪に覆われると晴れてても、発電量が0になることもある
- 雪は1m3あたり200kg以上あり、雪の重みで破損する危険がある
- 太陽光パネルは表面がガラス状でツルツルしており雪が滑り落ちやすいため、落雪には注意が必要
- パネル上の積雪を少なくするためパネルの傾斜を大きくする
- パネルは一般的に30°くらいが一番発電効率がいい
- 落雪対策として軒先はスペースを取る
- 雪国は夏の発電効率が高い
- 一般的に太陽光パネルは25℃をピークに発電効率が下がる
- 雪国は台風の被害が少ない


