どうやって太陽光から発電するのか?
しょうがないな〜(嬉)。
せやったら今日は太陽光発電の仕組みについて簡単にわかりやすく解説するで〜。
わ〜い。
電気が生まれる仕組みとは?
そもそも電気って電子が移動することで生まれるねん。
電子っちゅうのは負の電荷を持った素粒子のことで…
せやから、いかに電子を移動させるかが電気を生み出すキーポイントなんや。
電子の移動?
ソーラーパネルの中を電子が移動してるってこと?
せや。
で、その時に必要になってくんのが半導体や。
半導体??
半導体
半導体とは、導体と絶縁体の中間の性質を持ち、条件によって電気を通したり通さんかったりする物質なんやでー。
へぇー。
半導体ってなんか便利そうな存在なんだねー。
まあただ半導体ってそのままやと基本的に絶縁体寄りでほとんど電気を通さへんねん…。
ダメじゃん。
まあ聞けや。
そこであえて不純物を入れて電気を通りやすくすんねん。
それをドーピングちゅうねん。
まあせやな。
ドープ(dope)由来でdopingで同じ綴りやな。
不純物(薬物)を入れるちゅうことやな。
ま、それはさておき、このドーピングを半導体にすることによって、n型半導体、p型半導体ができるんや。
n型?p型??
はわわわ〜…
ソーラーパネルの原材料としては主にシリコン(ケイ素 Si)が使われており、そのシリコンにn型半導体にはリン、p型半導体にはホウ素が主にドーピングされる。
n型半導体、p型半導体とは何か
n型半導体、p型半導体って何なのー??
nはnegative、負。
pはpositive、正から来とんやけど、それぞれの構造について簡単に説明するでー。
はーい。
まずシリコンは原子番号が14で価電子(一番外側の電子)を4つ持っとる原子や。
で、シリコン原子同士で4つの価電子は共有結合して安定した結晶構造を作る。
こうなるとシリコン原子の(見かけ上)価電子数は8となり安定するんや。
「なんでそれで安定すんねん」って話はもっとムズくなるから今はやめとくでー。
……。
で、安定するっちゅうのはどういう意味かというと電子が動かへんねん。
電子が動かないっちゅうのはつまり……
…電気は生まれない?
せや。
つまり絶縁体の状態やな。
それを導体の状態にするのがドーピングなんや。
おお!?
ええとこに気づいたな。
その点に関しては、追々説明するわ。
n型半導体
シリコンにリン(P)をドーピングしたのがn型半導体や。
リンは価電子数が5個でシリコンより一個多い。
シリコンにリンをドーピングすると電子が一個余るんや。
つまりその一個は自由に動ける電子となる。
それを自由電子という。
なーるほどー。
この一個余った電子が動くから電気が流れるってことだね。
せや。
つまり、n型半導体は電子を増やすことによって電気を流しやすくしとる。
電子はマイナス、負の性質やから英語のnegativeのnをとってn型半導体や。
p型半導体
じゃあ次はp型半導体の説明や。
端的にいうとp型半導体はn型半導体の逆で電子を一個減らして電気を流れやすくしとる。
どういうことー?
p型半導体にドーピングされる代表的な物質はホウ素(B)や。
ホウ素は価電子が3個でシリコンの4個より一個少ない。
シリコンにホウ素をドーピングすると電子が一個足らんくなる。
その部分を正孔(ホール)っちゅう。
電子はこのホールを埋めようとする(+極に引き寄せられ)。
すると移動した電子のところが今度はホールとなり、それを繰り返すと+極に電子が移動し、−極にホールが動いとるように見える。
このことからホールを+の粒子と擬似的にみなすんや。
はわわわ…???
p型半導体は電子を足らなくすることによって電気を流しやすくしとる。
ホールが正の性質を持つから英語のpositiveのpをとってp型半導体っちゅうわけや。
ほおー。
光起電力効果
さっきマン太「電気を流しやすくするなら半導体じゃなくて導体を使えばええやん」的なこと言っとたけど……
太陽光パネルにp/n型半導体を使う最大の理由は「光起電力効果」にある。
光起電力効果??
せや。
文字通り光で電気を起こすことや。
で、この効果を発揮するために、p型半導体とn型半導体を結合させるんや。
それをpn接合という。
pn接合
pn接合するとどんなことが起こるのー?
pn接合すると接合面(界面)でそれぞれ、ホールと電子が引き寄せられる。
イメージとしては電子は「ホールに埋まりたーい」って気持ちがあるからホールもそれに引き寄せられるって感じやな。
接合面付近の電子とホールが出会うHAPPY領域を空乏層というんや。
このHAPPY領域は接合面付近だけやし、2人の愛はすぐ落ち着く。
つまり電子は活発には移動せん。
電子が移動しないてことは?
電流は流れなーい!!
せや。
ここでやっと…満を持して太陽、光の出番や!!
待ってました〜!!
光起電力効果
空乏層の発生したpn接合の半導体に太陽光を当てると電子が動き出す。
おお〜。
でもどうして光が当たると電子が動くのー?
実はこの時、太陽光が【別れさせ屋】の働きをするんや。
んん??
空乏層で出会った2人は、太陽光を浴びると別れるんや。
なっなんですと!!
ほんで電子はn型半導体側に、ホールはp型半導体側に移動する。
この動きはどんどん伝播していきパネルの全体に働き、n型半導体にマイナス、
p型半導体にプラスが帯電していく。
こうやって太陽の光で電子が移動、電流が流れるんやでー。
おお〜。
太陽の光でこうやって電気が生まれていくんだ〜。
n型半導体が負極、p型半導体が正極になるからこれに導線をつなげば、家で電気が使えるっちゅうわけや。
おお〜。すごーい。
勉強になったー!!
まとめ
- ソーラーパネルには半導体が使われる
- 半導体とは、導体と絶縁体の中間の性質を持ち、条件によって電気を通したり通さなかったりする物質のこと
- 半導体に不純物を入れると電気が通りやすくなる
- 半導体に不純物を入れることをドーピングという
- ドーピングすることによって、n型半導体、p型半導体ができる
- n型半導体にはリン、p型半導体にはホウ素が主にドーピングされる
- ソーラーパネルの原材料としては主にシリコンが使われる
- n型半導体は電子を増やすことによって電気を流しやすくする
- p型半導体は電子を減らすことによって電気を流れやすくする
- 電子が足らない所を正孔(ホール)という
- p型半導体とn型半導体を結合させることをpn接合という
- pn接合すると接合面(界面)でそれぞれ、ホールと電子が引き寄せられる
- 界面付近で空乏層が生まれる
- 空乏層のできたパネルに太陽光が当たるとホールと電子は分離する
- n型半導体にマイナス、p型半導体にプラスが帯電していく